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能登島栽培漁業センター 手塚 信弘 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() 能登島栽培漁業センターでは,この様な状況の中で,種苗放流によるマダラ資源増大への期待を背景に,1985年から当歳魚の放流試験を実施してきました。種苗生産技術の向上に伴い, 2003年から40〜60万尾/年(平均全長38〜40mm)の放流ができるようになりました (図1)。この成果については,このトピックスでも過去に2回,2005.5.25「マダラ種苗50万尾放流しました」 「2006.5.11マダラ資源増大への挑戦」と題して紹介しました。放流する魚には,すべて耳石標識を施しました(標識の詳細については2006.5.11のトピックスをご覧ください)。耳石標識のメリットは小型の稚魚に大量に付けられることですが,外見的には天然魚と放流魚が判別できないデメリットがあります。 |
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当歳放流魚の調査 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
能登島栽培センターでは,2003年に放流した当歳魚は翌年末に漁獲に適した大きさになります。マダラ漁獲シーズンの2004年12月〜2005年3月にかけて,七尾公設市場で標本調査を行いました。この期間に280尾のサンプルを入手し,耳石を観察しましたが,放流魚は発見できませんでした。放流した稚魚が悪かったのか,調査の方法が悪かったのか悩む日々が続いておりました。そこで,2005年の同期間に,七尾公設市場に加えて,石川県漁協能都町支所からもサンプルを入手するなどして,前年よりもさらに多い,657尾のサンプルを集めました(表1)。 その結果,初めて2尾の放流したマダラを市場で発見することができました。発見したマダラはその大きさから2003年に放流した3歳魚と考えられました(表2)。大きさから,2年間で,写真1に示した様に1kgを越える立派な大きさに成長して帰ってきたことになります。確認されたのは未だ2尾に過ぎませんが,平均全長39mmで放流した稚魚を初めて発見したことは,マダラの放流技術開発を進める上で大きな前進だと考えています。 |
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表1 市場での耳石標識魚調査用サンプルの入手状況
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表2 市場で発見された耳石標識魚
*1:年齢は全長からの推定値 |
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![]() 写真1 再捕魚と同サイズのマダラ |
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今後の進め方 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
これまで,全長30mm,60mmサイズで放流する稚魚には耳石標識をつけてきました。これらの放流群の調査は継続しつつ,どのサイズで放流するのが最も有効なのかを見極めるため,さらに大きなサイズでの放流試験を計画しています。その調査には,外見から放流魚と分かる標識を付け,市場で調査する方法が有効と考えています。そのためには,大きく稚魚を育てる技術,放流後の生き残りを高める放流技術を検討する必要もあります。この様な努力を積み重ねた上で,稚魚の大量放流試験を継続し,マダラ資源の増大に向けて積極的に貢献したいと考えています。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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