独立行政法人 水産総合研究センター 栽培漁業センター
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No.157 平成21年度日本水産学会各賞受賞者ご紹介             2010/04/02
 2010年3月26〜30日に神奈川県藤沢市(日本大学生物資源科学部本館)で行われた平成22年度日本水産学会春季大会において,栽培漁業センターの職員が栄誉ある賞を受賞しました。以下,受賞者のコメントとともにご紹介いたします。

有瀧楯写真平成21年度水産学技術賞

照屋 和久 (2010.4.1〜 西海区水産研究所石垣支所栽培技術研究室長
        2008.4.1〜2010.3.31 志布志栽培漁業センター場長)

「ハタ科魚類の人工繁殖と種苗放流に関する技術開発研究」
 
【受賞者コメント】
 水産技術賞は大学や研究機関における技術開発に限らず,民間企業などの技術に対しても,水産業界全般に対し貢献を行ったものへ贈られる賞です。私が中心となって開発してきたハタ類,特にスジアラ,マダラハタ,クエおよびマハタの親魚養成,種苗生産および放流までの技術が広く関係機関に用いられていることを評価していただきました。(日本水産学会 平成22年3月28日授与)

 この賞をいただけたことは本当に嬉しく,誇りに思っております。ご指導をいただいた東京海洋大学の北田修一教授,ならびに浜崎活幸准教授,共に研究を行ってきた與世田兼三(瀬戸内海区水産研究所栽培資源部長),そして八重山および上浦栽培技術開発センターのスタッフに深く感謝するとともに,今回の受賞を機にさらなる技術の普及と若手研究者の育成に努めて行きたいと思います。


小磯賞状写真平成21年度日本水産学会論文賞

小磯 雅彦 (能登島栽培漁業センター 主任技術開発員)

 シオミズツボワムシBrachionus plicatilisの親世代の餌料環境が次世代以降の
 生活史特性に与える影響
(日本水産学会誌 第75巻5号:828-833)

平成21年度にFisheries Science誌と日本水産学会誌に掲載された原著論文(総説と短報を除く)の中から特に優れた論文として授与されました。(日本水産学会 平成22年3月28日)

【受賞者コメント】
 このたび日本水産学会論文賞をいただきました。本論文に携わった方々にお礼を申し上げます。海産魚の種苗生産の初期餌料として不可欠なワムシは,近年,培養技術の進歩が認められるものの,生産性や栄養価ならびに防疫等の点で解明すべき課題が山積しています。今後,これらの課題の解明に向けて頑張りたいと思います。