独立行政法人 水産総合研究センター 栽培漁業センター
さいばいコラム
No.19  続々横浜散歩
2008.01.24
理事 井貫 晴介
1月9日、臨港パークの岸壁を散歩していると、ボラの大群に出くわした。
昨年末から、人工入江にボラの幼魚が群れていたが、
それとは違い、見渡す限り30〜40cmのボラという一種壮大な光景であった。

口を開けて数十尾ずつ同じ方向に泳ぎ、
しばらくしてスッと沈んですぐに浮かび、同じように泳ぐ。
あっちこっちで跳ねる。

これは絵になると思い、
翌日にデジカメを借りて勇躍向かったが、何もいない。
新港パークに行ったが空振り、
赤レンガパークでようやく小さな群れを見つけ撮影したが、
さざ波しか写っていない。(地名はコラムNo.5「横浜散歩」を参照のこと。)

後で月齢を調べると、1月8日の21時が新月という。
1月の新月に横浜港にボラが寄る。
第4種共同漁業のボラ寄魚漁業ができるのでは。
ネットで調べてみると、
城ヶ崎に昔の紀州藩のボラ納屋にちなんだ料理屋があるらしい。

今年は温暖化を示す事象がよく話題になっている。
横浜散歩も昨年とは大分違うような気がする。
記録していないので何とも心許ないが、
NPOのワカメ筏には少し見えるが、昨年あった所にワカメが見えない。
臨港パークはアオサが繁茂しているが、
新港パークは何もない。
最近見ないが、ムラサキイガイがぎっしり着くのは何時だっけ。
今年はカワウが汽車道でなく、臨港や新港で潜水しているのをよく見る。
こういった事象を几帳面に記録しておくと
生物カレンダーができて、変化も把握できるかもしれない。

昨年末、臨港パークでカモの群れが潜水を繰り返していた。
1回、浮上したカモのクチバシに
アオサらしき海藻がくわえられているのを見ることができた。
岸壁のすぐ側で潜水しているので、
どういう風に潜っているのか見ようと近づくと、
沖の方で浮上する。そっと近づいても、水中で沖に逃げている。
足音を聞いて危険を察知しているようだ。えらい。

翌週、大岡川に行ったら、小さいワカメらしいものは見えるが、
これが1ヶ月もすると昨年のようになるとは思えない。
個室浴場街の裏あたりで、
ちょっとした窪みにスズキ6〜7尾とエイ1尾が仲良く日向ぼっこ?していたが、
その一カ所にしか魚が見えなかった。

浴場の湯が漏れているという訳はないよね。



横浜本部事務所周辺、お散歩でみつけた風景
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