独立行政法人 水産総合研究センター 栽培漁業センター
さいばいコラム
No.61 サイエンス・アクアに参加して、ズワイガニへの関心の高さを実感
2009.7.31
小浜栽培漁業センター 山本 岳男
福井県敦賀市にある原子力の科学館「あっとほうむ」では、
今年度から毎月第3日曜日に「親子で身近な科学に触れよう」をテーマにイベントが行われています。
2009年6月21日に開催された「サイエンス・アクア」は、福井の海や魚が大好きなイベント担当者の、
「海の珍しい生き物を見て、興味を持ってほしい」、「普段食べている海の生き物を身近に感じてほしい」
との願いから企画されました。

サイエンス・アクアでは、「にじいろのさかな」という映画の上映、
お魚レンジャー(福井県水産試験場職員)による、
福井県には何種類の魚がいるのか?どの時期にどんな魚がいるのか?という内容の講演会や、
海藻押し葉体験、珍しい生き物のタッチプール、
普段食べている魚の稚魚を集めた「かわいい赤ちゃん展」等が行われ、
原子力の科学館なのに、この日はどっちを見ても魚だらけでした。
珍しい生き物コーナーでは、大きなダンゴムシ、オウムガイ、
カブトガニといったものが展示されました。
小浜栽培漁業センターは、この「かわいい赤ちゃん展」でズワイガニの赤ちゃんを展示させていただきました。
「福井県の名産、越前ガニ(ズワイガニ)の種苗生産をしていることを、この場でアピールしませんか?」
とのありがたいお誘いを受けたのです。

「かわいい赤ちゃん展」には福井県の水産試験場、栽培漁業センター、海浜自然センターも参加して、
県の重要水産物であるヒラメ、アオリイカ、クロアワビの赤ちゃん、
「若狭ふぐ」の名でブランド化されているトラフグの赤ちゃん、
日本三大珍味の一つ「越前雲丹」の原料となるバフンウニの赤ちゃんも展示されました。


 会場のあっとうほうむ(左)。室内はたくさんの人(右)。


当日の気温は30℃近く、クーラーが効いているはずの展示会場も人の熱気で大変蒸し暑くなりました。
このため、水温があがって稚ガニが弱らないように海水氷をこまめに入れ、水槽の結露を防ぐために曇り止めを塗ったりしながら、
お客さんにズワイガニをアピールしました。

展示した稚ガニの大きさはわずか3mmと小さかったので、
一生懸命探して水槽から離れない子どもたち、
老眼鏡を取りだして見てくれるお婆ちゃん、
「この間テレビに出てたよね」と言ってくれるお父さん等、
さすが越前ガニの本場だけあってお客さんの反応は大変良く、みなさん興味を持ってくれました。

また
「このサイズから“普段”食べている大きさになるのに10年かかるんですよ」と説明すると
「そんな高いもん、“普段”食べれへんわ」
と失言にキビシイつっこみを返してきたお母さんも、種苗生産について説明すると、
「がんばってズワイをもっと安く食べれるようにしてや」
と応援して頂いて、とてもうれしかったです。


 「どこにいるのー?」「もしかしてこの小さいのがズワイガニ?」


当日は天候に恵まれたこともあり、来場者は3,800人の大盛況!
主催者によると「こんなに人が来たのは初めてかも。水産への関心はすごい!」とのことでした。

今回のイベントに参加して、福井県の人たちの水産への関心の高さを改めて実感することができました。
この機会を与えてくれた方々に感謝するとともに、これからも県の人たちと一緒になって、
まずは地元の水産業を盛り上げていきたいと思いました。


→ズワイガニの飼育の様子はさいばい日記をご覧ください。
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