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| はじめに | ||||||||
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| 4種類のワムシの増殖に及ぼす培養水温と塩分の影響 | ||||||||
海産魚の種苗生産で用いられているワムシの種類は,大きくはS型とL型に,さらに各型の中でも産地や形態,培養特性等によって細かく分けられます。今回,実験に用いたワムシは,写真1,表1に示したように,小型のワムシであるS型のタイ株と岡山株,大型のワムシであるL型の小浜株と近大株の4種類です。これらのワムシを水温15〜30℃,塩分20psu(60%希釈海水)〜32psu(100%海水)の範囲で環境を変え,十分な量の餌を与えて培養し,それぞれの日間増殖率を求めました。 |
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| 写真1 実験に供した4種類のワムシ | ||||||||
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| その結果,図1に示すように,?全てのワムシの日間増殖率が高水温,低塩分の環境で大幅に高くなること,?水温30℃,塩分20psuの培養条件での日間増殖率は,S型ワムシでは300%以上,L型ワムシでは150%以上となり,このような環境下ではS型の増殖能力はL型の2倍程度あること,?増殖できる温度範囲はS型ワムシが20〜30℃,L型ワムシは15〜30℃であり,L型はS型よりも低い水温で増殖できること等がわかりました。このように,ワムシの増殖状況は種類や培養環境の違いで大きく異なることが確認されました。 |
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| 図1 培養環境がワムシの増殖に与える影響 | ||||||||
| ワムシ培養への展開 | ||||||||
| これらの結果に基づき,ワムシの増殖特性から種苗生産におけるワムシ培養を検討すると,大量のワムシを必要とする場合には,高い増殖能力を持つS型ワムシの高水温での培養を,種苗の飼育水温が15℃前後の場合には,低水温に強いL型ワムシの低水温での培養を選択することが有効であると考えられます。 なお,仔魚飼育とワムシ培養との間で,水温や塩分が大幅に異なる場合には,投餌の際の急激な環境の変化によりワムシが衰弱・死亡することがあるため注意が必要です。また,表1に示したようにワムシは種類によって大きさが異なるため,対象となる仔魚が食べやすいサイズのワムシを選択することも重要です。 今後は,ワムシ培養の安定性や品質(大きさ,活性,栄養価など)が改善されることで,海産魚の種苗生産技術が向上することを期待して技術開発を続けていきたいと考えています。 |
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